公的な福祉サービスのなかの発達支援や障害福祉に関するサービスは、ここにリンクした全国社会福祉協議会のサービス利用説明パンフレットに分かりやすくまとまっています。これで全体像を把握して下さい。これらのサービスは各種障害者手帳とは連動していませんので、手帳の有無によって利用に影響が出るわけではありません。あくまでもサービス利用の必要性があるかどうかの判断です。また、サービス利用の基本的な考え方は、本人主体の選択です。市町村からサービスの利用資格が認められ、その支給量が決まれば、その範囲の中でニーズに応じて選択して事業所と契約します。選べるほどサービスや事業所がないという声も聞かれますが、ともかくも、憐れみ施してあげる対象ではなく、消費者としての立場が確保されています。なお、選択すると言っても、ニーズに応じたサービス内容の調整には専門的な視点も欠かせないことがあり、通常は相談支援事業所の相談支援専門員に、サービスの利用計画を立ててもらい、利用開始後は支援経過をフォローしてもらいます。

療育手帳は知的障害（認識の育ちがゆっくりな方）の方向けの手帳です。幼児期から成人まであらゆる年齢で取得される方がいます。成長期は状態が変動するので有期限であり、再判定を受けていくことになります。児童のうちはC（軽度）の手帳のメリットはそれほど大きいものではありません。学校卒業後の就労に向けて取得する方が増えているようです。何かレッテルを貼られるという感じがして抵抗があるという方がいるいっぽう、ていねいに育てるためのバックアップだと積極的にとらえる方もいます。手帳の申請や取得は、ご自分で関係機関に言わない限りは知られることはないはずです。手続きのなかで医師の診察あるので、診断書を自分で提出することはありません。埼玉県の解説ページにリンクします。

正式には精神障害者保健福祉手帳と言います。現在は、発達障害の方も明確に対象に含まれています。療育手帳の対象にならない方が、就労に向けて取得することの多い手帳です。埼玉県の該当ページにリンクします。このなかの手続き方法や判定基準を参考にしてください。医師の診断書が必要になります。

身体に障害のある方の手帳で身体障害者手帳が正式名称です。該当する障害と等級の基準が細かく決まっています。身体障害者診断書、意見書が必要ですが、これは身体障害者福祉法に規定する指定医でないと書けません。埼玉県では総合リハビリテーションセンターが最終判断し知事名で交付されます。窓口は市町村です。（埼玉県総合リハビリテーションセンターの該当サイトへ）

各種手帳制度は、さまざまなサービスをその都度手続きをしなくても利用できるようにするため、という利便性を考えて作られたものです。東松山市のサイトから該当部分をリンクしますので参考にしてください。埼玉県内ならどの市町村にお住まいでも大きな違いはありません。このなかから所持している手帳と等級に該当するものを探してください。

補助、割引に関するものはこちら

NHK受信料の減免についてはこちら→対象者はかなり限定されます

医療費の助成、給付についてはこちら→自立支援医療の項目は手帳とは別制度です

手当についてはこちら

公的年金のなかの障害年金は20歳以降、保険料を納め、その前提で一定の障害の状態に至った場合などに支払われるものです。ただし、20歳前に障害を負った方に関しても一定の障害の状態にあることが認められれば、20歳から年金が支給開始されます。障害基礎年金（国民年金部分の障害年金）のほかに障害厚生年金（民間企業労働者が加入する厚生年金部分の障害年金）もあります。

日本年金機構のページへ（「年金のことを調べる」等から調べたいことにアクセスして下さい

年金のはなし（日本年金機構）

年金の制度は複雑でわかりにくいところがあります。今回は加給年金について、障害ある方に関連することをご説明します。民間企業の労働者が加入する厚生年金において、定額部分支給開始年齢に達した方（企業で働き20年保険料を払ってきた方が原則）に、65歳未満の配偶者や18歳到達年度末日までの子、または1級・2級の障害の状態にある20歳未満の子がいると加給があります。つまり1級・2級の障害の状態にある子どもを持つ親が自分の年金を受け取るようになったら、子が20歳になるまで年金が増額されるということです。18歳までの子どもがいれば障害にかかわらず加給があり、子に1級・2級の障害がある場合、その加給が20歳まで延長されるというイメージです。